「水素結合を説明せよ」の注意点 [CVX-化学発展演習 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
解答例前回の採点・添削で気になった問 題について・・・・
「 「水素結合を説明せよ。」の記述が、意外とできていない。「水素結合」は、医学部など多くの大学・学部で頻出の記述問題なので、しっかり確認しておきましょう。
まず、
1.極性(分極)についての説明 = I-効果(電気陰性度の差により電荷の偏りが生じること)
2.正に帯電した水素と負に帯電した窒素,酸 素,ハロゲン原子がクーロン力で結合
この2点が明記されていなければ、採点に値しません。
前記1を明記しなければ、2の正負の帯電の説明が曖昧になります。ほ とんどの答案で、前記1についての記述がありませんでした。
解答例としては
「正に帯電した水素原子と負に帯電した陰性の原子間に働く、主として静電的に働く結合で、分子間の水素結合では極性の大きい分子間のものほど結合力が強い。」
または、
「電 気陰性度が大きいフッ素,酸素,窒素などの原 子と共有結合して正に帯電した水素原子が,その水素原子と直接共有結合していないフッ素,酸素,窒素などの原子と静電気力で引き合うこと。」
などの記述が考えられます。
水素結合の定義としては「水素原子が2個の陰性な原子 X,Yの間にあって、X-H・・・Yのごとく、X,Yの2原子にわたってつくる結合で、X-Hは部分的にイオン性を持つ共有結合で、H・・・Yが水素結合である。」となります。
水素原子Hを有していても、結合の極性が大きくない炭化水素の水素原子Hは、水素結合していないと考えるのが普通ですよね。電気陰性度の差が小さい水素Hと炭素Cでは電荷の偏りが小さく、水素の帯電は負に帯電した原子との間に結合をつくれる位に大きくないからです。
水素結合の記述をさせる大学は多いので、きちんと書けるように練習しておきましょう。
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