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蛋白質の機能性 [CVX-化学発展演習 日記]

こんにちは~ (*^_^*)/

タ ンパク質は、医系の入試問題で頻繁に採り上げられる題材です。生体内では、体重1㎏当たり1gの割合で生合成されています。人体では、歯と骨以外の組織は、ほとんどタンパク質と水で構成されています。量的には肝臓での合成が最も多いですが、消化液を多量に分泌する小腸粘膜での合成活性が最も高いですね。

タンパク質、DNAの遺伝情報をもとに、伝令RNA(m-RNA)がDNA情報を複写して核外に持ち出し、核タンパク質(核酸を含む複合タンパク質)であるリボソームでタンパク質を合成します。

聖マリアンナ医科大学で出題された以下の各問題に適格に答えられますね。

「DNAの生体内での役割を生命活動の例を1つあげ、1行で説明しなさい。」

   DNA = タンパク質のアミノ酸配列を塩基配列として記憶

「RNAの生体内での役割を生命活動の例を1つあげ、1行で説明しなさい。」

  伝令RNA = DNA の塩基配列を写し取り、リボソームでタンパク質を合成

  運搬RNA = タンパク質の合成に使用するアミノ酸をリボソームに運搬

タンパク質に関する参考図書を2つご紹介します。

トコトンやさしいタンパク質の本 (B&Tブックス 今日からモノ知りシリーズ)

トコトンやさしいタンパク質の本 (B&Tブックス 今日からモノ知りシリーズ)

  • 作者: 東京工業大学大学院生命理工学研究科
  • 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
  • 発売日: 2007/03/01
  • メディア: 単行本
  • 一般向けの本なので、生物及び化学Ⅱ未習者でも簡単に読んで理解できます。参考書で読むよりもかみ砕いて書いているので、このような書籍で概略を知っておくと、講義内容もすぅっと頭に染み込んできますよ。
生命の万能素材―「アミノ酸」と「タンパク質」 (NEWTONムック)

生命の万能素材―「アミノ酸」と「タンパク質」 (NEWTONムック)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 大型本
  • ニュートンは図解で分かりやすいので、初心者にもお勧めです。トピックなどでは、それなりに専門的な話も出てくるので、医系受験生にも役に立つでしょう。

ちなみにタンパク質は、新しい発見や応用の進歩著しい分野でもあります。タンパク質は、生体触媒である酵素(酵素の化学-HP)として、生命活動に深く関わっています。体内でのタンパク質の働きについては、まだまだ未知の部分も多く、次の記事のように日々、発見がなされています。

たんぱく質が「伝 令」補助=リンパ管に押し込む働き-がん抑制の可能性も・大阪大

 ウイルスや細菌などが体内に侵入したことを感知した伝令役の細胞を、たんぱく質が押し込むよう にして免疫細胞のあるリンパ節へ誘導する仕組みを、大阪大免疫学フロンティア研究センターの熊ノ郷淳教授らが明らかにした。
 このたんぱく質の働 きを調節することで、ワクチンの効果を高めたり、関節リウマチなどの自己免疫疾患を治療したりできるほか、がんの転移を抑制できる可能性もある。

-----------------------------(30日付の米科学誌ネイチャー・イムノロジー電子版 記事より抜粋)

また、病気に関連するタンパク質を分解したり制御したりすることで病気を治療しようとする試み(分子標的治療がん転移抑制治療など)が研究されています。


がん細胞の増殖にかかわるタンパク質などを攻撃する「分子標的薬」や、人体の免疫力を高める「免疫療法」など、新たな治療法の開発が進みつつある。 (記事より抜粋)


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