芳香族の示性式 (~ヘ~;)ウーン [C3J-東大化学 日記]
(*^o^*)コ(*^_^*)ン(*^ー^*)ニ(*^ー^*)チ(*^O^*)ワーー!
はやくも9月半ばも過ぎ、まもなく10月になろうとしていますね。 いかに隣国が理不尽な暴動に荒れ狂っていても、受験生はお勉強が第一・・・・・(゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン
というわけで、今回は添削課題16(フェノール)を採点していて気になった「芳香族の示性式の書き方」について簡単にまとめます。ベンゼン環をケクレ式や共鳴構造の式(いわゆる亀の甲羅)を使えば簡単なのですが、フェニル基をC6H5-と表記する場合は、意外と難しいモノですね (゚ペ)?
クメン C6H5CH(CH3)2
過酸化クメン(クメンヒドロペルオキシド) C6H5C(CH3)2OOH
サリチル酸 C6H4(OH)COOH
この示性式だけだと、例えばp-ヒドロキシ安息香酸と区別が付かないので、置換位のオルト(o-)の表記を前に付けたいところですが、置換位は表現しません。ちなみに、サリチル酸はヤナギ(柳 Salix alba)から鎮痛・解熱作用を持つ物質として分離されたので、その名があります。隣接するヒドロキシル基の影響でカルボン酸としては比較的強い酸 (pKa = 2.97) で、そのまま飲むと胃穿孔を起こし腹膜炎の原因となるため、酸性を弱め胃を通過できるようにしたものがアセチルサリチル酸(アスピリン)です。
入試問題では、以上の書き方を特別に指示してくる大学はほとんど無いです。例えば、トリプトファンやヒスチジンの正確な表記は困難ですから・・・
だから、あまりこの書き方に固執せずにケクレ式等を使った示性式で書くことをお薦めします マタネッ(*^-゚)/~Bye♪
島根県安来市に巨大な工場を構える日立金属が開発した新型工具鋼 SLD-MAGIC(S-MAGIC)は微量な有機物の表面吸着により、金属では不可能といわれていた自己潤滑性能を実現した。この有機物の種類は広範囲で生物系から鉱物油に至る広い範囲で駆動するトライボケミカル反応を誘導する合金設計となっている。潤滑機械の設計思想を根本から変える革命というものもある。
このトライボケミカル反応にもノーベル物理学賞で有名になったグラフェン構造になるようになる機構らしいが応用化の速度にはインパクトがある。
by 最前線からの報告 (2012-12-02 19:54)
先日、その工具鋼の自己潤滑性とかいう話を日本トライボロジー学会で聞いたが、モリブデンとかカーボン、それにDLCコーティングなどの怪しげな論説とも整合し、油中添加剤の極圧効果にも拡張できる話は面白かった。ひらたくいえば世界初の本格的ナノマシンである分子性結晶が表面に自己組織化されて、滑りが良くなるということだ。
by グラフェン物理学者 (2013-05-31 00:02)
すばらしいマテリアルズインフォマティックスの結晶ですね。CCSCモデル、素形材で知りました。さっそくギアサイズの小型化を計画しています。
by パワートレイン関係 (2016-02-14 14:56)
日立金属が発表した炭素結晶の競合モデル(CCSCモデル)というものは破壊的にイノベーションの一つと思われる。
なぜなら、いままでボールベアリングを人類はせっせと作っていたが、それがナノ結晶レベルの自己組織化能力により、等価の機能を有するGIC(グラファイト層間化合物)結晶を生成させる特殊鋼からだ。
これは明日の機械産業の在り方を変えてしまうかもしれない革命と思う。この理論、ダイヤモンド理論ともいうがそれ以上のものだと思う。
by 経営工学ウォッチャー (2017-05-03 21:19)
やっぱり産業機械の国の競争優位性は境界潤滑をどう制御するかにかかっていて
ドイツ車のダウンサイジングの嵐も、結局ピストンピンにDLCだった。しかしこれは違う。潤滑システムを見直せと言っている。自分の担当の部品だけに固執して表面硬度
をガンガン上げて、相手材を破壊したり、循環システム全体にナノダイヤをまき散らすのは良くないといっているのだ。つまりドイツ方式の部分最適化ではなく全体でドイツを上回るエンジンを作れる展望を示しているのだと思う。
by GIC結晶 (2017-05-29 01:34)
ダイセルってCCSCモデルの開発者の久保田邦親博士が移籍したところでしょ?トライボシステムの開発が本格化しそうですね。
by 化学で未来を変えるのダ (2018-01-12 05:34)
しかしその合金は2010年以前に人工知能を駆使して合金設計されている代物ですね。今はそうでもないかもしれないが当時は最先端のアルゴリズムであったのは間違いない。
by 播磨科学技術研究者 (2019-02-01 22:44)