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アルカリ性食品って・・・・~(・・?))(((;・・)? [C3J-東大化学 日記]

(*^o^*)オ (*^O^*)ハ (*^。^*)ヨー!!

「肉を食べると血が酸性に偏って病気になる。
だから、健康のためにアルカリ性食品を食べて躰をアルカリ性にしよう」
という話を聞いたことは有りませんか?

元々は、
スイス バーゼル大学の生理学者 グスタフ・フォン・ブンゲ (Gustav von Bunge)によって提唱された「酸性食品(acid-forming foods)とアルカリ性食品(alkaline foods)」概念に由来します。
食品を完全に燃焼させて残った灰分を水に溶かした水溶液が「酸性」ならば「酸性食品」で、「アルカリ性」ならば「アルカリ性食品」という定義です。

酸性を示すミネラル塩素リン硫黄
アルカリ性を示すミネラル = ナトリウムカリウムカルシウムマグネシウム

ここで「アルカリ(塩基)」とは、アラビア語で「植物の灰」を意味する「Al-Qaly(القلي,القالي)」からきています。「酸の性質を打ち消す」とか「脂肪を石けんに変える(鹸化)」などの性質を持つものが「アルカリ」だと考えられていました。
グスタフ・フォン・ブンゲは、「酸性食品の摂取を減らしてアルカリ性食品の摂取を増やすアルカリ食事法(酸・アルカリ食事法)」を提起しました。

未だにお馬鹿なコメンテーターニュースキャスターが、平気で「アルカリ食品は躰に良い」旨の発言を繰り返していますね。
まぁ、「ミネラル分をバランス良く摂るという」という意図で言ってるならともかく、「肉食で血が酸性に傾く」などというデマは止めていただきたい。

では、
血液の酸性度(水素イオン指数pH)を決めているのは何でしょう?
血液の恒常性を担っているのは、細胞呼吸で排出される二酸化炭素CO2とその塩である炭酸水素ナトリウムNaHCO3です。
弱酸とその塩とが同じ溶液中にあると、少量の酸や塩基を加えても酸性度(水素イオン指数pH)の変化を抑制する緩衝作用が働きます。アシドーシスとアルカローシスと云います。

人間の血液では、pHは7.40±0.05の範囲に収められています
(これは、大学入試問題で計算問題として頻繁に出題されていますね)
緩衝溶液の水素イオン濃度[H]は、(弱酸の濃度)÷(その塩の濃度)に(弱酸の電離定数Ka)を掛けて求められます。
医学部・歯学部・生物学系を受験する人には必須の知識ですから、計算できるようになっておいて下さい。

かように、世間というよりマスコミから流れてく嘘に対抗する良著を2つ
ρ(・・。) コレ

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広辞苑の嘘

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(谷沢永一渡部昇一著)』光文社

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後書は現在絶版な様ですが、加筆してぜひ文庫本での出版を希望します。
タグ:血液 pH 肉食
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