水銀の毒性 w( ̄△ ̄;)wおおっ! [C2J-東大化学 日記]
~(=^‥^)ノ☆ こんにちは!
水銀と云えば、常温での密度13.55g/cm3の液体ですよね。
多くの金属とアマルガムと呼ばれる合金を形成しますが、実は白金,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,タングステンとは合金を形成しません。
その為、水銀の保存には鉄の容器が用いられます。
水銀の中に手を入れる実験がこちら ρ(´ー`)
手が水銀に侵されて腐り落ちる Y(>_<、)Y ヒェェ!
・・・・なんてことは起こりませんねぇ。
実のところ金属の水銀は飲み込んでしまってもほとんど害はありません。
人間の体は水に溶けるか油に溶けるモノしか吸収できないので、金属状態の水銀は消化管からは吸収されません。
さらに、イオン化傾向が水素よりも小さいので、塩酸HClaqが主成分の胃液には溶けず、また腸から先はアルカリ性ですから両性元素でない水銀は溶けないため、もし水銀を飲み込んでしまったとしても、翌日液体の液体がニュルニュルっと下から出てくるだけです。
もっとも、水銀は重たいので、胃下垂や腸下垂になるかもしれませんね。・・・( ̄  ̄;) うーん
金属のままで重大な害を為すのは、蒸気を吸い込んだときですね。
蒸気を吸入すると肺から容易に取り込まれるので、頭痛,痙攣,呼吸困難,肺水腫,気管支刺激症状,下痢,腹部痙攣,視力減退,流涎,嘔吐,肝不全,腎不全,発熱,悪寒などの症状が発生する可能性があります。
触っただけではまず問題ありませんが、薬品の長期的な害は確率的な問題ですので、できるだけ触らないようにした方が良いのは確かですね。
蛍光灯(内部電極型)は、電極をガラス管内に置き、低圧水銀蒸気がアルゴンと共に充填されています。
12族第6周期の水銀は、原子番号が80なので電子を80個持ち、電気抵抗は95.8x10-8Ω・mで、電熱線に使われるニクロムとほぼ同じ値とです。
なお、金属単体の中で最も電気伝導性が高い銀は1.62x10-8Ω・m,鉄は9.8x10-8Ω・m,鉛の20x10-8Ω・mなので、水銀は比較的電気抵抗の大きい、つまり電気の流れにくい金属になります。
ちなみに、水銀が液体でかつ金属であるという性質を利用して、旧日本軍は自動空戦フラップという画期的なG(遠心力)検出装置を開発していたんですよ。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
さて、話を元に戻して、
水銀は常温で揮発性の液体なので、常温でも蒸発して水銀蒸気が20℃で1.2x10-3mmHg,50℃で12.7x10-3mmHg程度の蒸気圧を示します。
蛍光管では、電極からアーク放電させ電子を蒸気として空中を浮遊している水銀原子にぶつけます。水銀原子は電子を受け取ると、そのエネルギーにより一端励起した後に基底状態に戻りますが、その時にエネルギーを紫外線として放出します。その紫外線が蛍光管内に塗られた蛍光物質を光らせる(可視光線を出させる)のです。
http://www.tozaidensan.co.jp/dictionary/dictionary2/fllanp_dic_1.htm
※ 水銀の毒性と症例
だから、捨ててある蛍光灯を割って遊んでしてはいけません。(゛ `-´)/ コラッ!!
毒性は、水銀化合物の方がはるかに強いです。
例えば、甘汞(カロメル)と呼ばれる塩化水銀(I)Hg2Cl2は水に不溶なため、毒性が低く、かつては化粧品(白粉)や下剤・利尿剤として利用されていました。が、水溶性の塩化水銀(II)HgCl2は蛋白質を変性させる作用が強い猛毒で、別名昇汞(しょうこう)とも呼ばれます。 w( ̄△ ̄;)wおおっ!ポアされそうだ~・・・
また、水俣病を引き起こしたとされるメチル水銀も、水銀化合物ですね。
ちなみに、Chinaの耕作地の重金属汚染は凄まじく、「トントン拍子」ならぬ「トントン病死」(イタイイタイ病と同じカドミウム汚染)などの病気が蔓延している様子です。
Made in China の食料品は食べないのが安全でしょうね (´ヘ`;) う~ん・・・
周期表と元素に親しもう (≧∇≦)/ [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
東京は暖かいですね。夜はちょっと寒いけど・・・
体調を崩してお休みする方も出ていますので、くれぐれも健康には気をつけて下さいませ。
さて、
化学初心者の皆さんに、ぜひ覚えて頂きたいのは周期表です。
まずは、元素に慣れ親しむことです。いくつかのHPをご紹介します。
Flashで作られたとっても楽しい周期表のHPです。周期表だけダウンロードする事も可能です。
最もお薦めはこれ 周期表(Japanese Element Table) http://www.ptable.com/?lang=ja 問題点は2族のBeとMgを「アルカリ土類金属」に入れていること。それ以外は、Wikiへのリンクや電子配置や単体の融点,沸点なども入っていて、とっても分かり易いですよ。
文部科学省の一家に1枚周期表のページです。A2サイズ版もありますので、ダウンロードしてカラーでプリントアウトして部屋に貼っておくと良いでしょう。ポスターも有償で売られていますが、自宅にカラープリンターがあるなら、それで印刷すれば十分です。A4とかB5の紙に印刷して、ルーズリーフに閉じておくとか、下敷きに挟むとか、とにかく身の回りに周期表を置いておいて欲しいですね。(東急ハンズとかでTシャツにプリントしてもらうのも良いかも・・・)
3D周期表のページです。工作で、立体的な周期表をつくってみたい人は、ぜひ覗いてみましょう。化学図録(図説,図表)などでも、イオン化エネルギーや電気陰性度が立体的に描かれていますが、本当に立体の周期表を手作りするのが、ここの凄いところです。
見るだけでなく、入試で使えるようにするには、周期表を覚える必要があります。「水兵リーベ・・・」だけでなく、縦に同族元素を覚える必要があります。無機化学で出題されるパターンとして、「アルカリ土類金属のCaやBaの反応は知っていますね。では、Raの反応も推測できますね」といった類のものがありますからね。
そこで、お薦めしたいのが、禁断の元素周期表のページです。色んな語呂合わせが充実しています。授業では、先祖代々の言い伝えや自分で考えたゴロや生徒諸君から提案してもらったもののうち、無難なものしか取り上げられません。頭の不自由な人や発想の貧困な人たちによって言葉狩りにあう危険性が高いですから・・・。と、いうわけで、刺激的な覚え方をお探しの方はこちら(品位はかなり下がりますのでご了承下さい)へどうぞ。
ま、とにかく周期表に慣れ親しんで、
① 縦に族を覚える
② 第4周期の遷移元素を横に覚える
ことを、まずはやって下さいね。
お薦め本
完全図解周期表 第2版―ありとあらゆる「物質」の基礎がわかる (ニュートンムック Newton別冊サイエンステキストシリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2010/03
- メディア: 大型本
イオンと元素―化学の”カラクリ”がよくわかる (ニュートンムック Newton別冊サイエンステキストシリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2007/11
- メディア: 大型本
突沸と沸騰石 [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
寒いですね~。天気は快晴だったのに、肌寒いほどでしたね。本当に、温暖化しているのでしょうか?
沸騰石を入れずに、試験管の水を加熱すると・・・・(^^;)
この実験では試験管の底をあぶっていますが、正確には『斜めに傾けて内容物の上部あたりを加熱する』のが基本です。
設問:「沸騰石は液体の突沸を防ぐ事が出来るが、突沸とは何か。また、なぜ突沸を防げるのか説明せよ」
論理的に記述された答案の少なかった問題です。
「突沸は突然沸騰すること」とか「液体の温度が急に上昇して沸騰が起こることと」などという答案もありました。また、沸騰石
の役割が、「徐々に沸騰させること」など論理的と言えない言葉の羅列も目立ちましたが、これでは設問に答えている事にはならず、得点できません。
突沸のポイント:(沸点を超えても沸騰していない)過熱状態での沸騰
ゆえに、「沸騰していなかった液体が沸点を超えた温度で突然爆発的に沸騰する現象」
のように、まず「沸点を超えた温度(過熱状態)になっている」旨の記載がないと得点は低いですよ。
さらに、
「沸点よりも高温なので蒸気圧が外圧より高く、一端気泡が生じると急激に膨張し周囲の液体を飛び散らせる」旨の記述が必要です。
これはエタノール(沸点78℃)を加熱した実験です。沸点を超えて85℃位まで過熱しています。そして突沸が起こり、温度が沸点まで急激に下がっていますね。
突沸を防げる理由:「沸騰石が多孔質であること」および「小孔から気泡が発生すること」
それによって「沸点で沸騰すること」が記述されてい
る必要があります。
それ以外の記述は本質論ではありません。
解答例
突沸:蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなると、液体内部でも蒸発が起こる(沸騰)。しかし、液中に蒸気が空間(気泡)をつくるためには、何らかのきっかけが必要であり、きっかけがないと沸点を超えても沸騰していない状態(過熱状態)になる。過熱状態で沸騰が起こると、蒸気圧が高い為に、激しい蒸発(液を飛び散らせるような爆発的な蒸発)が起こる。
突沸を防げる理由:沸騰石は多孔質で内部に微小な空間があり,加熱に伴って少しずつ内部の気体を微小な気泡として放出する,この気泡が核となって液体の蒸発を促進するため,過熱が送りにくく,突沸を防ぐことが出来る,
使い込んだ鍋などは底に傷が付いていたりして、傷が沸騰石の小孔の役目を果たします。
ところが、ガラス器は傷が付くと割れてしまうため、割れていないガラス器には傷が付いないことになります。
(丸底フラスコに砂を入れて振ってみると傷が付いてパーンと割れますよ)
だから、ガラス器で液体を加熱する場合、基本的に沸騰石を入れておく必要がある訳ですね。
電子レンジでコーヒーをチン ρ(・・。) コレ
- 作者: 田中 陵二 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/04/27
- 有機化学の実験室でしばしば起こる事故例や失敗談の集大成です。この手の話は恥ずかしくて、普通は表舞台には出てきません。「秘伝」として水面下で密かに伝わって来るものです。それが、まとめて読めるんだから、これは貴重な本です。
また、失敗や事故の原因についても、一つ一つ丁寧に解説してあり、教育的でもあります。研究としての実験を始めたばかりの、「有機化学者の卵」には必読図書として薦めます。 ・・・なにより、人の失敗ほど面白いものはありませんしねぇ。 文句無し、星5つ!
(amazon書評より)
教科書にない実験マニュアル よくある失敗・役だつNG集 (KS化学専門書)
- 作者: 西脇 永敏 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/21
- 実験をやったことのある人なら何かしらの心当たりがあるケースが多く紹介されています。
実際、自分もいくつか該当したものがありました。
そのたびに教授が呆れた顔をしていたのを思い出します。
(amazon書評より)
-
見直される石炭 ぉお!!(゚ロ゚屮)屮 [C2J-東大化学 日記]
☆ボンジュール ♪( ̄∠  ̄ )ノ
炭素の同素体と云えば、ダイヤモンド,黒鉛(石墨・グラファイト)にフラーレンです。
ダイヤモンドは最も硬い物質でモース硬度10,透明で宝石としての価値も高いですね。そのダイヤモンドは黒鉛を超高圧で圧縮すると作ることが出来ますが、隕石の衝突はその高圧を一瞬で生じさせます。シベリアのPopigaiクレーターには、そうやって出来たダイヤモンドが多量に埋まっているそうです w( ▼o▼ )w オオォォ!!
黒鉛(グラファイト)は層状構造を持ったモース硬度が1~2の軟らかい結晶で、層方向に電気を導きます。もちろん、黒鉛(グラファイト)は単体なので炭素100%ですが、実際の黒鉛には若干の水分や揮発分,灰分が含まれる混合物です。黒鉛は、炭素分(Cの質量%)が99~80%の天然の黒鉛(土状黒鉛と鱗状黒鉛)と、コークスから作った炭素分99.5%の人造黒鉛に大別できます。
・コークス(骸炭) = 石油もしくは石炭を乾留(蒸し焼き)して炭素の純度を高めた燃料
燃焼時の発熱量が大きく、高温を得ることが出来る
・石炭 = 植物が腐敗せずに地中で炭化(石炭化)したモノ
生物由来のため純粋な炭素の塊ではなく複雑な構造をした有機化合物である
・石炭化 = 化合物中の酸素や水素が減り炭素分が上がっていく現象
炭素分70%の泥炭 → 褐炭 → 瀝青炭 → 炭素分90%以上の無煙炭
泥炭(ビート) = 泥状の炭で含水量が多く発熱量が小さいため燃料としては品位が悪い
繊維質を持ち保水性や通気性に富むので園芸の土質改質用に使用される
褐炭(亜炭) = 褐色で水分や不純物が多く灰分(ミネラル)も多いため発熱量が低い
品位が低いが世界の石炭埋蔵量の半分を占める
瀝青炭 = 瀝青を含む炭素分83~90%の石炭でコークスの原料に適する
日本の石狩炭田、三池炭田等からは粘結性が弱い低度瀝青炭や亜瀝青炭が産出
低度瀝青炭や亜瀝青炭は炭素分が少なく発熱量も小さいため低品位である
無煙炭 = 最も石炭化の進んだ炭素分90%以上の高品位炭で煙が少なく発熱量が大きい
日本では大嶺,秋田,筑豊,天草などに少量産出
隠密性と機動性が求められる軍艦艇の蒸気機関燃料に向いており、昭和初期に
海軍燃料の中心が石油へ転換するまでは主要燃料だった(Wikiより)
日露戦争の時、日本の連合艦隊はイギリスはウェールズ産の無煙炭を積んで戦った
実は、熊本県の天草炭田は当時月産4000tの無煙炭を産出し海軍にも大量に納入していますし、日本最大の筑豊炭田や良質な石炭を産出した三池炭鉱と同じ福岡県の糟屋(かすや)炭田が良質の無煙炭を産出したため海軍自らが艦艇の燃料確保のために開発していました。しかし、戦争遂行には不足したため(三笠1隻で1521t/7000海里(13000km))、無煙炭93万tを緊急輸入したのです(燃料用として輸入7割,国産3割)。ちなみに、日本で多く産出する亜瀝青炭は、外貨獲得のために東南アジア各国へ290万tも輸出しています。
発熱量の差は下図(資源エネルギー庁/2004)の通り(1cal≒4.2J)ですから、無煙炭を亜瀝青炭で代用したら30%もの出力ダウンですね。同じ出力を出すためにボイラーを拡張・・・も限られた船体内では限りがあるし・・・・┐( ̄ヘ ̄)┌艦船の燃料確保の点から考えても、良質の無煙炭を大量に産出していたイギリスと同盟したことが、日露戦争の勝因になったことは間違いないでしょうヾ(@⌒▽⌒@)ノ
さて、石炭なんて昔のモノだと思ったらとんでもない ρ(・д・*)コレ
------------------------------------(All About 2009.05.27)
CO2を削減、石炭火力発電の新技術とは?
オイルショックに見舞われた1970年代まで、石油火力が発電の完全な主役でした(75年度の発電電力量は全体の66%)。しかし、石油価格の高騰や、産油国が限られることからくる供給の不安定さなどを背景に、石油依存からの脱却が図られたのです。原子力発電の拡大とともに、同じ火力発電でもLNGや石炭へのシフトが進みました。
石炭のいいところは、石油に比べて埋蔵量が豊富で、産地も世界に広く分布し安定供給が見込めること。価格も比較的安価に落ち着いています。
半面、デメリットもあります。石油やLNGに比べると地球温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)を多く出すのに加えて、大気汚染物質の硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、ばいじんなどが発生するため、これらを除去する手立てが必要になるのです。
近年、中国からの黄砂の飛来が問題になっていますが、その大きな原因が旧式の石炭火力発電から排出される汚染物質が酸性雨となり、森林を枯らしてしまうからだと言われています。
石炭をガスにして燃やす新技術がIGCC!
そうした石炭火力発電の弱点を補う目的で開発が進められているのが、石炭ガス化複合発電(IGCC)です。この発電の大きな特徴は、その名のとおり石炭を「ガス化」するところにあります。従来の石炭火力では、粉状にした石炭(微粉炭)をボイラー内で燃やして蒸気を発生させ、その膨張力で蒸気タービンを回し発電していました。IGCCでは、まずガス化炉の中で微粉炭と空気を高温で反応させて、可燃性のガスをつくります。それをガスタービンで燃やし、その膨張力でタービンを回します。
この時に出る高温の排ガスも無駄にはしません。排熱回収ボイラーに導いて蒸気を発生させ、蒸気タービンも回して発電するのです。ガスタービンと蒸気タービンの両方で発電するこのシステムを「複合発電」(コンバインドサイクル発電)と言います。
CO2排出量も2割減少
この方式を採用することにより、発電効率(投入エネルギーをどれだけ電気エネルギーに変えられるか)は、従来の石炭火力の約42%から48~50%まで高められるそうです。効率よく発電できるということは、同じ量の電気をつくるのに使う燃料が少なくて済むということ。CO2排出原単位(例えば1kWhの発電の際に排出されるCO2量)は2割減り、石油火力と遜色のないレベルになります。 もちろん、大気汚染物質も低減。IGCCには、従来の火力発電では使うのに難があった灰融点の低い石炭が適しているために、利用できる「炭種」が広がるといったメリットもあります。
------------------(引用終わり)-------------------
低品位炭 = 亜瀝青炭,褐炭など燃焼熱が小さく灰融点が低い
灰融点の低い石炭は従来型の火力発電所では使えない
∵ 燃焼後に生じる灰分の融点が低いと伝熱面へ灰が付着して熱が伝わりにくくなる
ちなみに、日本では石炭技術の継承のため、釧路炭田(北海道釧路市 坑内掘り方式(釧路コールマイン))だけが唯一の稼働中の炭鉱になっているみたいですね。
上記の他にも、色々と石炭利用の計画はあるようですね ρ(´ー`) コレ
いずれも、民主党政権下で「次期展開」に進んでないみたいですが・・・・
仕分けか?仕分けなのか?...ヽ( ´_つ`)ノ ?
「脱原発」の1つの有力手段になりそうな技術の開発を仕分けしてたのか?llllll(-_-;)llllll
図の書き方と読み方のリンク集 (受験生も要チェック) [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~(@^0^@)/
さて、今回は入試問題を解くのみならず、大学に入ってからも必要となる図の書き方,読み方について、簡単に書いてみましょう。なお、以下の図は、東北大学の自然科学総合実験の「学習アドバイス」HPより転載しています。さすがは東北大学。純鉄の性質や光ファイバーなど世界的な研究を成してきた大学だけあって、レポートの作成指導も分かりやすくまとめられていますね。
大学での提出物≒レポート(報告書)については、『初めてレポートを書く大学生のために 大学レポートの書き方』というHPがあり、注意すべき点や心得などが詳しく掲載されていますので、そちらをご覧下さい。「他人に伝わらなければ書いた意味がない」というのは、入試問題の記述解答や小論文にも通じる考え方です。
また、見やすいグラフを書く注意点については、こちらのHPも見て下さい。非常に基本的な注意点ですが、以外と添削課題を提出して貰うと、できていない人が多いです。
さて、入試でのグラフ・図の作成は、答案用紙の枠内に書き込むことが多い為、左記のようなグラフ用紙を使うことは滅多にありませんが、グラフ作成の基本が学べるので、グラフ用紙を使ったグラフ作成について見ていきましょう。
1.グラフ用紙には方眼の中に全ての情報を書き込む
2.方眼の外の余白部分には何も書き込まない
入試問題では、グラフは与えられた答案用紙の枠の中に書くのが普通ですが、その場合はグラフ用紙のような方眼になっていない場合が多いですね。方眼であれば、プロット(点を打つ)した位置(座標)を説明する必要はありませんが、方眼がない場合は必ず明記する必要があります(例えば、10hPa ,15L など)。
左の片対数グラフは、高分子の分子量に関する実験などでも登場します。
ちなみに、中和滴定曲線の縦軸はpHですが、水素イオン濃度で考えればあれも片対数グラフになりますよね(ただし、左図とは逆に下の方が大きいですが)。
ところで、東北大学の自然科学総合実験の「学習アドバイス」HPには「コピペや丸写し」について、「コピペや丸写しのレポートはやめておきましょう.何もいいことはありません.バレないし,と思っているかもしれません が,まちがいなくバレています.何も言われなかったとしても,それはバレなかったからではなく,勉強する気のないやつは放っておいてやる気のあるやつの面倒をちゃんとみてやろうと思われているにすぎません.」との警告が掲載されています。
インターネットで情報が簡単に拾えるようになったので、課題学習などをインターネットで検索した事柄をそのままコピー&ペーストしてレポートを作成する例がままあるようですが、それに慣れてしまうと自分で文章を書けなくなってしまいます。
答案の作り方も同じで、模範解答そのまま写して終わりにしてしまうと、入試の本番で記述が全く書けずに得点できなくなってしまいます。模範解答をそのまま覚えたとしても、字数制限があったり設問で問われている内容が微妙に違ったりして、そのまま覚えている内容を書くことができない場合が多いからです。ですから、ノートに模範解答をそのまま写すだけでなく、必ずその後に模範解答を見ずに自分の言葉で記述してみましょう。 何度も書いているうちに書いている内容が理解できるようになり、自分の中で熟れてくれば、自分なりにアレンジした的確な記述ができるようになります。
採点者は記述の出来不出来で解答者の頭の程度を判断する傾向がありますので、グラフや記述を的確に書けるというのは、非常に大切なことです。
イオン化傾向 [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ o( ´_ゝ`)ノ Guten tag
さてさて、化学で受験する皆さんが必ず覚えておかなくてはならない道具の一つに、イオン化傾向があります。
「金借るな。間がある。当てにすんな。ひどすぎる借金」って、まるで政権交代で誕生した某お子ちゃま政権党で膨れ上がった日本の国債を暗示するような覚え方ですが・・・・・増税なしで財政再建の選挙公約はどこへいった(∴`┏ω┓´)/コラァー!!
まぁ、カスのような(というよりカスそのもの)政党は放っておいて、イオン化傾向の話に戻りませう ( ̄ヘ ̄)
イオン化傾向とは金属などが陽イオンになる「なり易さ」の順番ですが、原子から電子を奪い取って陽イオンにするために必要なイオン化エネルギーの順番とは若干異なります。その理由は簡単で、イオン化エネルギーでは気体状態(バラバラで原子が互いに結合していない状態)の原子1個1個から電子を取り出して陽イオンにすることを想定していますが、イオン化傾向では原子同士が互いに金属結合している固体から陽イオンが生じることが前提なので、陽イオンになる原子の状態に差があるのです ( ̄ω ̄;)
① イオン化傾向 = 原子同士が互いに金属結合している単体が電子を失って陽イオンとして溶け
出す傾向
∴ イオン化傾向 = 金属のイオン化傾向(K > Ca > Na > Mg)
② イオン化エネルギー = 原子1個が何者とも結合せずに存在する(気体状態)とき、その最外殻
の電子1個を取るのに必要なエネルギー
∴ イオン化エネルギーの小さい順番 = 原子のイオン化傾向
(第1イオン化エネルギー K:419 < Na:496 < Ca:590 < Mg:738 kJ/mol)
前述の「借金」の語呂合わせで覚えるイオン化傾向がボルタ系列です o( ̄ー ̄;)ゞ
①.ボルタ系列
1799年に近代最初の電池といえるパイル「ボルタの電堆」を発明したのが、イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタです。1801年にはナポレオン・ボナパルトに招かれて、電池を使った水の電気分解の実験をしています。電池の発明により定常電流が得られるようになり、1,2族元素の分離や発見やオームの法則など電気化学・電磁気学は著しく発展しました。
さて、1797 年にアレッサンドロ・ボルタにより発見されたイオン化列がこのボルタ系列で、 Zn Fe Sn Pb Cu Ag Au をボルタ自身が決定しました。
K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H) Cu Hg Ag Pt Au
②.電気化学列
標準電極電位の大小の順に並べた序列で、無機化学を受験で使う全ての受験生が必ず覚えておくべきイオン化列がこれです。語呂合わせとしては「リカバーするかな。間がある。まずい! 苦労してカードっ子にすんな。ひどすぎる借金」と、若者の陥りやすいカード破産を警告する意図も込めて・・・・(x_x) ☆\( ̄  ̄*)バシッ
Li K Ba Sr Ca Na Mg Al Mn Zn Cr Fe Cd Co Ni Sn Pb (H) Cu Hg Ag Pt Au
リチウム電池が入試で普通に出題される昨今、この長いイオン化列でなければ役に立たないでしょうヾ(・ω・o)
無機定性分析でも使うので、完璧に覚えましょうね ☆ヽ(▽⌒*)よろしぅ♪
医学部受験対策の個別指導も受け付けています (=´ー`)ノ ヨロシク
- 出版社/メーカー: 仮説社
- メディア: おもちゃ&ホビー
リチウムイオン電池物語―日本の技術が世界でブレイク (CMC books)
- 作者: 吉野 彰
- 出版社/メーカー: シーエムシー出版
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
トコトンやさしい2次電池の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)
- 作者: 細田 條
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2010/02
- メディア: 単行本
オストワルト法の反応 [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
今回はC2Jで取り上げた周期表各論のうち、15族第2周期の元素・窒素Nの有名な反応「オストワルト法(アンモニア酸化法)」について、確認しておくべきポイントをまとめておきましょう。
授業中にプロジェクターの内容をノートしきれなかった人は、ここで再確認して下さいね∑d(≧▽≦*)
オストワルト法のポイントは、白金触媒を使った第一段階のアンモニアの酸化です。白金Ptがないと化学的に安定な窒素の単体が生じます(N≡Nの結合エネルギーは942kJ/molととっても大きい)。
ついでに、オストワルト法やハーバー・ボッシュ法などの無機化学工業に関連する書籍をご紹介します。 「知識は力なり(哲学者フランシス・ベーコン)」と云います。雑学でも何でも、どんどん本を読みましょうd(⌒ー⌒) グッ!!
毒ガス開発の父ハーバー 愛国心を裏切られた科学者 (朝日選書 834)
- 作者: 宮田 親平
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: 単行本
蒸発熱と融解熱の差 [C2J-東大化学 日記]
こ( ̄0 ̄)ん( ̄ー ̄)に( ̄△ ̄)ち"<( ̄∇ ̄)>"わっはっは!!
さて、固体,液体,気体の違いは、皆さんなら説明できるでしょう。が、念のために・・・・r(-◎ω◎-)
まず、固体と液体,気体との最大の違いは、変形のしやすさでしょう。実際の物質は構成粒子からできていて、粒子間には隙間があるため厳密には連続体と言えませんが、大きな塊(物体)としてみた場合(巨視的)には連続体と見なすことが出来ます。変形させようと固体に強い力を作用させると、変形しきれずに割れる(破断)ことがありますね(剪断応力が発生)。ところが、液体や気体はわずかな力で破断することなく形が変化します。このようなものを流体と呼びます。
次に、固体,液体と気体との最大の違いは、粒子間の距離でしょう。固体,液体ともに、構成粒子は互いにほぼ密着しており、形が変化しても温度が一定であれば、密度は一定に保たれます(転移による結晶型の変化があった場合を除く)。ところが、気体は粒子間の距離がきわめて大きく、圧力によって密度が大きく変化します。ちなみに、一般的には固体より液体の方が密度が小さい(同質量で体積が大きい)のですが、水のように結晶化すると隙間の大きい構造を取るため、固体になると体積が膨張(密度が減少)する物質もあります。
※ 転移 = 単体や化合物の固体物質の集合状態が変化する現象(例えば鉄は900℃で体心立方から面心立方へと結晶構造が変化する)
① 固体 = 粒子同士が互いに接し、粒子の相対的位置が変化しない(その場で振動)
② 液体 = 粒子同士は互いに接するが、相対的な位置が容易に変化する流体
③ 気体 = 粒子同士が大きく離れ、ほぼ自由に運動している流体
以上が整理できたところで、 融解熱と蒸発熱の違いについて考えてみましょう o( ̄ー ̄;)ゞ
状態変化(相転移)に伴う熱を転移熱と云い、固体から液体への転移熱が融解熱,液体から気体への転移熱が蒸発熱です。どの相転移も粒子間の結合を切る反応なので、エネルギーを吸収する吸熱反応となります。固体が分子結晶の場合は分子間結合(分子間力など分子間に作用する結合),金属結晶の場合は金属結合,イオン結晶の場合はイオン結合,共有結合結晶の場合は共有結合(黒鉛は層状構造間の分子間力を含む)を切らなければなりません 三(  ̄0 ̄)/"ヤァッ
融解は固体から液体への変化ですから、完全に粒子同士が離れてしまうわけではありません。つまり、完全に粒子間の結合が切れるわけではないため、結合を切るのに必要なエネルギーは少なくて済みます(融解熱は比較的小さい)。それに対して、蒸発は液体から気体への変化なので、粒子間の結合をほぼ完全に切ってしまわないといけません。従って、結合を切るのに必要なエネルギーは大きくなります(蒸発熱は結合力に比例して大きくなる)。例えば、水の融解熱は6.0kJ/molですが、蒸発熱は44kJ/mol(温度によって変化)になります。なお、ヘスの総熱量不変の法則(熱力学第一法則)より、固体から直接気体へ変化する昇華に要する昇華熱は、融解熱と蒸発熱の合計になることは分かりますよね “ヘ( ̄∇ ̄ )
※ 転移熱は変化の方向によって熱の出入りが明らかなので、符号は付けずに絶対値表記するのが一般的です。例えば、凝縮は蒸発の逆の反応ですが、凝縮熱 = 蒸発熱となります(例えば水なら44kJ/mol)。
ちなみに昇華熱は、固体の構成粒子から結晶格子が生じる熱でもあるので、イオン結晶を除き格子エネルギーと等しくなります(例えばヨウ素は昇華熱も格子エネルギーも62.3kJ/mol,ナトリウムは昇華熱も格子エネルギーも108kJ/mol)ヾ(*⌒∇⌒)八(⌒∇⌒*)ツ一緒っ!!
イオン結晶は昇華するとイオン対(例えば塩化ナトリウムなら二原子分子NaCl)になるため昇華熱は215kJ/molと、イオンがバラバラになる格子エネルギーの777kJ/molよりかなり小さくなります w( ̄Д ̄;)wワオッ!!
東大のボルン・ハーバーサイクル問題でも、気体のNaClと固体のNaClの生成熱の違いについての設問がありましたよねd( ̄  ̄)
第3の固体「準結晶」 [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
入試化学では、固体の状態として、構成粒子が整然と規則正しく配列した結晶と無秩序な非晶質(アモルファス)の2つがある・・・・と教えますが、今年2011年にダニエル・シェヒトマン博士がノーベル化学賞の受賞理由は「第3の固体 準結晶」の発見と研究です。
この「準結晶」については、日系サイエンスの1996年7月号「準結晶はどこまで解明されたか(科学技術庁金属材料技術研究所第3研究グループ主任研究官・蔡安邦(さい・あんぽう)博士)」に詳細な記事が、蔡研究室のホームページには準結晶の単結晶写真が掲載されています。
--------------------(National Geographic News October 6, 2011)
周期性はないが規則的に原子が並ぶ「準結晶」。その一種を表す原子モデルはモザイクタイルのように見える。このような構造を持つ結晶はあり得ないと考えられていた。
10月5日、準結晶の発見者であるイスラエル工科大学ダニエル・シェヒトマン特別教授に2011年度のノーベル化学賞が贈られた。私たちの生活を変えるようなノーベル化学賞の発見のリストに準結晶も加わったことになる。アメリカ、ペンシルバニア州フィラデルフィアに本拠を置くNPO「ケミカルヘリテージ財団(Chemical Heritage Foundation)」の理事長兼CEOトーマス・トリットン氏は、「シェヒトマン氏が発見した当時、準結晶は物質の予想外の状態だった。当初は批判さ れたが、粘り強く研究を続けた結果、勝利を収めた」と話す。
シェヒトマン氏は1982年4月、アルミニウムとマンガンの合金の結晶を電子顕微鏡で調べ、“禁断の対称性”とも言うべき準結晶の例を初めて目にした。 明るい10個の点が等間隔で並んだ、同心円状の独特の回折パターンを発見したのだ。当時、結晶にはそのようなパターンは現れないと考えられていた。
同氏の最初の発見以降、自然界や実験室で多数の準結晶が発見された。弾力性の高いスチールの一種で発見された準結晶は、現在ではかみそりの刃や手術用の針に利用されている。
準結晶のユニークな物理的性質は、ディーゼルエンジンからフライパンまでさまざまな製品に応用できる可能性がある。
アメリカ化学会の次期会長バッサム・シャカシリ(Bassam Shakhashiri)氏は、「アルミ製のフライパンで料理すると、すぐ高温になり、加熱にもむらがある。準結晶でコーティングしたフライパンを使え ば、効果的に熱が分散される。金属の場合でも、準結晶は原子配列と結合パターンのおかげで熱や電気の伝導性が低いからだ。準結晶は偉大な知的発見であり、 社会に役立つ応用の可能性が今後広がるだろう」と語っている。
---------(以上引用終わり)-------------
しかし、既成概念を打ち壊す斬新な研究は、常に批判と迫害を受けるようです。
---------------------------(THE WALL STLEET JOURNAL 2011.10.07)
準結晶は、規則的な数学的配列を形成しているが、決して同じ配列を繰り返すことのない固体の構造で、それまで考えられていた結晶の概念を打破する発見だった。
シェヒトマン博士は1982年、米国立標準局(現在、米国立標準技術研究所=NIST)に在籍していた際、アルミニウムとマンガンの合金の構造を電子顕 微鏡で観察し、不思議な構造を発見、準結晶と名付けた。その回折像は10回の回転対称性を示しており、それまで知られていない構造だった。さらに奇妙なこ とに、このパターンは、観察する角度に応じて5倍の対称性へと変化しているようだった。これも当時、同じようにあり得ないとされた現象だった。
他の科学者たちは当初、同博士の発見に極めて懐疑的で、結晶学に関する化学の教科書を同博士に手渡し、それを再読すべきだとまで酷評した。同博士が持論 に固執すると、研究グループから去るように命じられたという。実際、発見について叙述した同博士の研究論文は「応用物理学紀要」によって当初拒否され、2 年後に米物理学会の「フィジカル・レビュー・レターズ」にようやく掲載された。
当初、シェヒトマン博士の研究結果を検証して確かめてみると申し入れた科学者はたった1人で、同博士が卒業したイスラエル工科大の同僚のイラン・ブレヒ 氏だった。最終的にはNISTの材料物理学者ジョン・カーン氏(今年、京都賞の先端技術部門賞を受賞)とフランスの結晶学者Denis Gratias氏も検証に加わった。
3人が共同で検証した結果、物質の結晶パターンに関するこれまでの常識とは反するシェヒトマン博士の準結晶発見を確認した。シェヒトマン博士の発見前 は、科学者たちは、あらゆる結晶を構成する原子は対称パターンを形成し、それが周期的に繰り返されると信じていた。科学者たちにとって、結晶形成にはこの 反復性がどうしても必要だったからだ。
しかしシェヒトマン博士は、結晶でもなくアモルファス(非晶質)でもない第3の固体状態、つまり準結晶を発見した。
準結晶の特徴的な配列パターンは、13世紀の中世アラブやイランのモザイクのデザインに似た構造だ。スペインのアルハンブラ宮殿のモザイクにもみられる。
米化学学会のナンシー・ジャクソン会長は「シェヒトマン博士の発見は偉大で、発光ダイオードからディーゼルエンジンの改良までさまざまな応用が可能だ」 と指摘している。実際、準結晶は、こびりつかないフライパンや耐久性に優れた鉄鋼、電子回路など多岐にわたって利用されている。
-------------(以上引用終わり)-------------------
アボガドロの分子説がカニッツァーロによって再評価され広く認められるまで50年を要した例を挙げるまでもなく、最先端の研究者が周囲の無理解によって無視されたり虐げられたりして、なかなか評価されないのは、人類の歴史上、珍しくありません。ましてや、その偉業を化学に対して無知蒙昧な政治屋によって虚仮(コケ)にされるのは、古くはラボアジェのギロチンから、近くは「二位ではダメですか」と科学予算を削減したお笑い芸人大臣など、枚挙にいとまがありませんね。
とにかく、イスラエル人化学者のノーベル賞受賞オメオメ━━━(ノ*´>ω<)ノ ━━━!!!!
2学期開始 [C2J-東大化学 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
いよいよ2学期ですね。
Z会東大マスターコースの高2クラスC2Jは、以下の予定です。
1.15講 熱化学(1) 物質の持つエネルギー(熱含量・エンタルピー)と反応熱,熱化学方程式 の意味
2.16講 熱化学(2) ヘスの総熱量不変の法則(熱力学第一法則),熱化学の計算
※ ヘスの法則(熱力学第一法則)を使えば、参考書に出てくる連立方程式みたいな数学っぽい解き方は一切不要です。小学生レベルの計算力でも、十分計算できます。簡単ですよ。
3.17講 反応速度論 反応経路と活性化エネルギー,平均反応速度と反応速度式
※ 化学Ⅱの範囲で、高校ではそれほど詳しくやらないかもしれませんが、平衡の理解のためには重要なところですよ。
4.18講 化学平衡 可逆反応と不可逆反応,平衡状態,平衡定数と反応速度定数
※ 平衡は難関大学の入試問題で最もよく出題される分野です。
6.20講 希薄溶液の性質 浸透圧, 蒸気圧降下(ラウールの法則)
※ 凝固点降下は、ホール・エルー法(アルミの電解製錬)で応用されていますね。
8.22講 コロイド 溶液と分散液,ゾルとゲル, チンダル現象とブラウン運動,透析,凝析と塩析
※ ブラウン運動は、植物学者のロバート・ブラウン「細葉の山字草(クラーキア・プルケラ)という草の花粉が不規則に動く様から花粉が泳いでいる」として名付けられた・・・・と広く言われていましたが、正確には「花粉」ではなく「花粉粒から出た細粒子」だそうです。原典の誤訳だったんですね。理系たるもの、何事も調べずに鵜呑みにしてはいけない・・・という実例ですね。
※ 無機化学は、教育効果を考えた順番にやっていきます。
9.23講 無機化学① 周期表と周期律,ハロゲン(17族)の単体と主な化合物
10.24講 無機化学② 非金属元素 = 14族(ケイ素),15族(窒素,リン),16族(硫黄)
11.25講 無機化学③ 気体の製法と性質・用途
12.26講 無機化学④ 典型金属元素 ≒ 1族,2族,両性元素
13.27講 無機化学⑤ 遷移金属元素
14.28講 無機化学⑥ 錯イオン,イオンの定性分析・系統分離
※ 高3のC3Jでは、無機化学は夏期講習のC3JBで10時間しか扱いませんから、ここは必修ですよ。ぜひ、高3になる前に無機化学を固めておきませう。d[ゝc_,・*]
集団授業がキツイ皆さんは、個別指導が良いでしょう。必要な分野,苦手なところを丁寧に教えて欲しい分野,長ハイレベルな内容まで教えて欲しい分野などは、個別指導を利用するのも、一つの手ですよ。
2学期は、色々な知識が繋がって、学力がパーンとはじける感じに伸びる時期です。
○゜*:..ガンヽ(▽`*)(*´▽)ノバレ..:*゜○