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魚を食べると・・・痛風予防に (^_^)v - 尿酸排泄物質・アンセリン [CVX-化学発展演習 日記]

こんにちは~ (*^_^*)/

アミノ酸とペプチドに関するおもしろい記事がありましたので、ご紹介します。

---------------------------------------(産経新聞2011.2.25より抜粋)---

「痛風」に注目の機能性素材 カツオ、マグロからアンセリン

マグロから抽出されるアンセリンが尿酸値を下げる効果がある

マグロから抽出されるアンセリンが尿酸値を下げる効果がある

 風が吹いても痛い、といわれるほどつらい痛風。原因となる尿酸値に注意し、食生活を改善す れば快方に向かう病気だが、放置したまま悪化させる例も多い。最近は、マグロやカツオに含まれる、尿酸値をコントロールできる機能性素材が注目されるほか、新薬も近く登場するなど痛風を取り巻く環境に変化も出ている。(谷内誠)

◆尿酸値コントロール

 日本痛風・核酸代謝学会のガイドラインによると、高尿酸血症といわれるのは血液1デシリットル中の尿酸が7ミリグラムを超える状態だ。一般的には3~7ミリグラムが適正値とされている。

  尿酸は簡単にいうと体内細胞のごみのようなもので、ヒトや一部の哺乳類はこれを分解できず体外に排出する。尿酸が過剰に作られたり、排出がうまくいかない と血中の尿酸濃度が上がり、溶けなくなった尿酸がナトリウムと結合して尿酸塩という結晶になる。この結晶が足の親指など関節の内面に沈着し、白血球が異物 として攻撃する際に痛みが生じる。

 「尿酸値が高いからといってすぐに痛風の発作になるわけではないが、注意が必要」というのは痛風の専門 医である東京・両国東口クリニックの大山博司医師。「糖分、果物に含まれる果糖、そしてアルコールは尿酸を増やします。それらを取りすぎないようにすれば いいのですが、食生活の改善だけではうまくいかない人も多い。そこで尿酸の作られすぎを抑制し、その排泄(はいせつ)を促して尿酸値を下げる働きをする物質として、マグロやカツオなどから作られるアンセリンに注目しました」という。

 アンセリンが尿酸値を下げる仕組みは図のとおりだが、果たしてその効果はどうなのか。アン セリンを製造する焼津水産化学工業(静岡県焼津市)は尿酸値が高め(6・5~8・0ミリグラム)の成人男性31人を2グループに分け、アンセリンと偽薬を 4週間摂取させた。結果、偽薬のグループが平均7・11から7・22に値が上昇したのに対し、アンセリンのグループは同7・19から6・78に降下した。 この結果を踏まえ、大山医師は尿酸降下薬とアンセリンを併用した場合にも有効性があるかどうかを調べ、有効性と副作用などがないことを確認。今月17日に 都内で開かれた日本痛風・核酸代謝学会で報告した。

 大山医師は「高尿酸血症でも痛風の症状が出ないと病気を意識しないままの人も多い。薬によるコントロールに加えて、アンセリンを取れば薬の使用も最小限にできる」と話している。

 薬に頼らずに尿酸値を改善する手段として知っておきたい。

 ■40年ぶり新薬も

  厚生労働省は1月、痛風治療薬としては40年ぶりとなる新薬「フェブリク錠」(帝人ファーマ)の製造・販売を承認した。新年度中にも発売される。同薬は尿 酸生成をつかさどる酵素を阻害する働きがあり、従来薬が1日2~3回の服用が必要なのに対して1回で済み、効き目も強いという。「国内には当社推定で約 1600万人の痛風、高尿酸血症患者がいるが、腎機能が軽度から中等度に低下した患者にも容量調節なしで服用でき、使いやすい薬剤」(帝人広報・IR室) という。

------------------------------(引用ここまで)------------------------

尿酸と言えば信州大学の2008年後期に名前が登場したくらいですが、その構造は以下のようになります。プリンから生成する物質ですが、ほ乳類や両生類は窒素分を主として尿素の形で排泄します。鳥類は、濃縮が容易な尿酸の形でフンと一緒に排泄する(糞の白い部分) そうです。

ファイル:Uric acid.png

尿素の定量は、2003年の慈恵会医科大学など入試でしばしば出題されていますね。

さて、 ここで登場するアンセリンはβ-アラニンL-ヒスチジンからなるジペプチドです。β-アラニンはタンパク質を作るα-アラニンの位置異性体です。高校では単に「アラニン」とだけ呼びますが、このように同名の異性体があるので、正確には「α-アラニン」と呼ぶべきでしょう(もっとも「アラニン」だけでも入試で×にされることは無いと思われますが・・・・)。

ファイル:L-alanine-skeletal.png  ファイル:Beta-alanine.png

  α-アラニン(L体)        と      β-アラニン(不斉炭素無し)

L-ヒスチジンは複素芳香環(C以外の元素を含む芳香環状構造)のアミノ酸です。

ファイル:L-histidine-skeletal.png

で、この2つが合体したのが、哺乳動物の脳や骨格筋に存在するというアンセリンです。




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