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抗菌剤を完治前に止めると・・・・ [C3J-東大化学 日記]

こんにちは~ (*^_^*)/

毎年、春先から梅雨[雨]にかけて、昔(中学生のとき)切った傷跡(副鼻腔炎の手術あと)が痛むことがあります。

大抵は、掛かり付けの耳鼻科で抗生物質を処方してもらって1週間から十日もすれば治まって痛みも消え失せるものですが、今年はどうやら例年とは違って、なかなか痛みが取れません。

理由として、
 掛かり付けの耳鼻咽喉科[病院]が息子に世代交代していて、その二代目が完治する前に抗生物質の処方を打ち切ってしまったことが、考えられます。普段ならば抗菌剤で死滅する筈の菌が、死滅する前に抗菌剤の使用を止めたので再び増殖し、患部の炎症がひどくなったのでしょう。

ちょうど痛みが激しくなったのはフライト中の機内[飛行機]ANAの機内スタッフの方には、簡易の氷嚢(三重にしたビニル袋に氷を入れてもらいました)を作って頂きました o(_ _*)o 感謝。

さて、機内では患部を冷やして痛みに耐えていましたが、着陸したからといって痛みが治まるわけもなく、リムジンバス[バス]で空港から市街地へ向かう間に現地の病院を必死で検索[携帯電話]。授業開始前に、なんとか現地の耳鼻咽喉科[病院]を見つけて、薬(抗生物質,痛み止め,その他)を入手する事に成功しました[わーい(嬉しい顔)][ぴかぴか(新しい)]

とは言え、炎症が薬1錠で治るはずもなく、その日は激しい痛みを抑える為に(用法に反して)1時間おきに鎮痛剤のロキソニンを飲んで、自分を騙しながら講義を継続しました。

さて、化学の入試問題で出題される医薬品と言えば、まず鎮痛剤と抗菌剤でしょう。

鎮痛剤 = 痛みを和らげたり取り除いたりする医薬品で以下の3種に大別されます。

1.アセトアミノフェン(パラセタモール)

  下記2の非ステロイド性抗炎症剤と違って、抗炎症作用を殆ど持たない代わりに、を刺激せず、血液凝固,腎臓などへの影響がないという利点があります。また、下記3のオピオイド系鎮痛剤モルヒネなど)と異なり、興奮,眠けなどの副作用が無く、依存性や禁断症状が完全にないという利点があります。そのため、一般人が自己判断で使用しても安全である為、市販薬(例えば小児用バファリン

 小児用バファリンCII 商品区分:【第2類医薬品】
 
 
   など)に使われます。
 
 
 

 抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称で、 アスピリンなどのサリチル酸ジクロフェナクボルタレン®)、インドメタシン(インダシン®)、イブプロフェンケトプロフェンナプロキセンピロキシカムなどがあります。今回お世話になったロキソニンもここに含まれます。市販薬としては、バファリン

【第(2)類医薬品】バイエルアスピリン 30錠
などがあります。 ボルタレンなどはきわめて強い薬で、かなり胃を荒らします(1日に6錠飲んで胃が真っ白にただれて2週間流動食しか受け付けなくなった人を知っています)ので、処方箋が必要です。ちなみに、ボルタレン(ジクロフェナク)の副作用(腎不全)でインド亜大陸の95%の地域でハゲワシが死んでいます。これは、ハゲワシが、獣医によってボルタレン(ジクロフェナク)を投与された家畜の死体を食べたためだと言われています。ということは、家畜にはボルタレンが蓄積されていて、人間にも影響が出る可能性があると言う事ですね。

 

3.麻薬(モルヒネなど) および 麻薬成分を含んだ合成薬(トラマドールなど)

 これはさすがに市販されてませんね。依存性を生じる恐れがあり、流通が厳しく管理されています。モルヒネをアセチル化したヘロイン(塩酸ジアセチルモルヒネ)は、日本では「何人たりとも所持してはいけない」ことになっています。

鎮痛剤については、こんな本も出ていますので、興味があれば読んでみて下さい。

詳しくわかる「痛み」を抑える薬 (詳しくわかるシリーズ)

詳しくわかる「痛み」を抑える薬 (詳しくわかるシリーズ)

  • 作者: 谷藤 泰正
  • 出版社/メーカー: 法研
  • 発売日: 2003/12
  • メディア: 単行本

 

 

 


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