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石油をつくる藻 [環境問題]

ノヽ口―_φ( ̄∇ ̄*)♪

日本で石油を生産する藻類が研究されています ("▽"*)アヒョ

-----------------------------(日本経済新聞2010/12/15)

効率よく「石油」作る藻、筑波大発見

代替燃料に期待、生産コスト1リットル50円程度

こ れまで見つかっているものより10倍以上も高い効率で石油とほぼ同じ成分の油を作り出せる藻類を、筑波大の渡辺信教授らが発見した。大規模に育てて油をと れば、1リットルあたり50円程度で安価に石油の代替燃料を生産できる見通しという。量産法や最適な抽出法などの開発が必要なため、本格的な商業生産には 10年程度かかるとみている。

沖縄地方の海で発見された藻類「オーランチオキトリウム」の顕微鏡写真(筑波大提供)

 新しい藻類は「オーランチオキトリウム」。沖縄地方の海で発見した。従来から研究している藻類と比べ、一定の個体数から得られる油の量は少ない。しかし繁殖速度が極めて速いため、同じ広さの空間で同期間育てた時の油の生産量は12倍に達することを確認した。

 海などにすみ石油と似た成分を作り出す藻類はこれまでも知られ、トウモロコシからバイオエタノールなどを作るよりも生産効率が10倍以上高 い。油の回収や処理を含む生産コストは1リットルあたり800円程度かかるのが難点だったが、今回の藻類なら10分の1以下に下げられるという。

 渡辺教授は「これほど効率よく石油と似た油を作る藻類は世界でも例がない」としている。

--------------------------(引用終わり)------------------

­今までの藻の10倍の石油を作る能力をもつこの藻は、藻の研究の­最先端をいっていますが、アメリカの研究者はオーランチオキトリ­ウムは光合成をおこなわないので餌を与えるためコストがかかると­していましたが、たかじん出演していた筑波大学仮谷特任教授が話­していたように、近畿大学の教授がイモをその餌に利用すてば下水­のほか、イモで餌が賄えると可能性があるとして話していました。­イモは食糧用ではないのでそこまで育てる必要はなく、何度の収穫­できますのでコストは低くなります。今日の放送で、オーランチオ­キトリウムから取り出した油を軽油に70パーセント混合した燃料­でマツダの車(ディーゼルエンジン)を動かすことに成功し、マツ­ダのエンジニアは問題は無いと感想を述べていました。アメリカで­も自動車に藻の油を12パーセント混合して走らせていますが、そ­れをはるかに上回る成果です。この研究が実を結び日本のエネルギ­ー問題が解決することを期待します。エネルギー問題は安全保障問­題です。(YouTubeコメントより)

ちなみに、光合成して石油(厳密には石油様の炭化水素)を生産する藻類にはボトリオコッカスがいますね (⌒^⌒)bうふっ

-----------------------------(産経新聞2012.4.10)

藻がエネルギーをつくる

 東日本大震災の被災地、仙台市で石油を生み出す藻が、復興計画のシンボルになっている。環境浄化のコスト削減とエネルギー生産を同時に実現する全国にないプロジェクトだからだ。

 仙台市の東部沿岸にある下水処理場の南蒲生浄化センターは昨年3月11日、10メートルを超す津波に襲われ、施設が壊滅的な打撃をうけた。市の生活排水の7割に当たる日量約39万トンを処理する大規模施設で、完全復興には4~5年、900億円もの費用がかかるとされる。

  その復興計画で浮上したのが、「オーランチオキトリウム」という藻類を使うアイデアだ。平成22年に筑波大大学院生命科学研究科の渡辺信教授が沖縄の海で マングローブの林の中から発見した。光合成を行う葉緑素を持たない種類で、廃水などに含まれる有機物を吸収して、活発に増殖する。体内にため込む物質は、 サメの肝油で知られる「スクワレン」という炭化水素で、石油などと同じ成分の燃料になる。

 この藻を使って、廃水に含まれる有機物を除く一方でエネルギーを得るという一挙両得のプランなのだ。

 渡辺教授は宮城県の出身で、実用化に向けて同様のプランを練っていたこともあり、仙台市の申し出に即座に応じた。昨年11月には、仙台市と筑波大、東北大の3者で研究協力協定を結んだ。試験プラントを建設し、筑波大が藻の培養、東北大が油分の抽出について実証実験する。

 渡辺教授は「藻を培養する栄養源に廃水の有機物を使うので産業化のネックだった製造コストが下げられます。復興のためにもさきがけのプラントとして成功させたい」と意欲を語る。

 これほど話がとんとん拍子に進んだ背景には、もちろん復興への強い思いがあるのだが、世界中でバイオ燃料としての藻類の評価が急速に高まっていることもある。

  バイオ燃料では、トウモロコシなど食料作物からエタノールを作る方法が普及しているが、食料が供給不足になり高騰を招くことなどが考えられる。次世代の候 補としては、食料にならない雑草などの陸上植物の研究が進んでいるが、生産量の確保の面で広大な土地が必要だ。ところが、藻類はタンクやプールで大量培養 すれば土地を選ばないうえ、面積当たりの収量は高い。

 「オーランチオキトリウム」の場合、とにかく増殖のスピードが速いので、これまで最有力候補だった光合成をする藻類の10倍以上の炭化水素を作る。試算では、1ヘクタール当たり年間1万トン。2万ヘクタールもあれば、日本の原油輸入量を賄ってしまう、という。

 藻類の燃料化の研究は、早くから米国を中心に行われており、米エネルギー省が助成金を出し商業化プラントの育成に努めている。日本でも大学や民間で研究グループができ、軌道に乗り始めた。

  今回の仙台市のプロジェクトの実証実験では、実際の稼働に向けて生産力やコストについての基礎データを集めるのが狙い。実際に稼働するまでには、生産シス テムの微細な点まで課題を解決する必要があるだろう。たとえば、藻の培養プールに雑菌が混じらないようにすることは実験室レベルでも困難だ。しかし、日本 のエネルギー利用が大きな転換点にきている時期だけに、エネルギー供給のモデルケースとして先鞭(せんべん)をつけてほしい。

論説委員・坂口至徳

-------------------------(引用終わり)---------------------

本気で「脱原発」を進めるつもりなら、こういった研究・実用化にもっと予算をつぎ込みましょう (人´∀`).☆.。.:*・°

 

 


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